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Q&A 就労ビザ編>Q1

Q1 母の「家族滞在」の申請書の受け取りを拒否されました  

Q 私は韓国人男性です。私は韓国の銀行に勤めていますが、この度東京支店への転勤を命じられ、「企業内転勤」(3年)の資格で来日しました。

 私の家族は妻と子ども2人、それと母の5人家族です。今回の東京支店での勤務は3年間の予定です。そこで家族全員で日本に行くことにし、その申請を銀行の担当者に行なってもらいました。

 しかし申請を行なったところ、母の申請書だけ受け付けてもらえなかったというのです。理由は親は呼ぶことができないというものでした。その結果私は「企業内転勤」、妻と子ども達は「家族滞在」、そして母は仕方なく「短期滞在」の資格で日本にやってきました。

 私の母は68歳で、体があまり丈夫ではありません。その為常に妻や子ども達が母の身の回りの世話をしており、3年間も一人にしておくことなどできません。

 なお、父はすでに亡くなっておりますので、本国での親族としては他家に嫁いだ私の妹がいるだけですが、韓国では娘の嫁ぎ先の面倒になる親など考えられません。

 このような場合母は「家族滞在」のビザを貰うことはできないのでしょうか。それとも90日の短期ビザでの出入国を繰り返すしかないのでしょうか。



A 「家族滞在」の上陸許可基準には「就労の在留資格等をもって在留する者の扶養を受けて在留すること。」とあるのみで、親であっても扶養しているのであれば基準に適合するように読めます。

 しかし実務上は「扶養を受けている配偶者または子」に限定しているものと解されており、これに適合しない今回のようなケースでは「家族滞在」ではなく(親族と同居のための)「特定活動」として申請するように指導されます。

 ただしこの理由での「特定活動」の場合、在留資格認定証明書交付申請によることはできず、一旦「短期滞在」で本邦に入国した後に在留資格変更許可申請によることになります。

 なお、いわゆる「連れ親」についての「特定活動」の資格該当性については、

○扶養を受けていること
○本国に身寄りがないこと
○年齢が70歳以上であること

 の3点が要件とされているようです。ただし年齢については70歳未満であっても疾病その他の事情により認められる余地があります。

 今回の場合も年齢は70歳未満ですので、当然に認められるものではありませんので、理由書や医師の診断書等の資料によって、在留資格の必要性を立証していく必要があるでしょう。

 最後に「短期滞在」で出入国を繰り返すことについて言及します。韓国人についても平成18年3月から正式に査証免除の措置が執られておりますので、これにより「短期滞在」での入国が容易になりました。

 しかしノービザでの入国をあまり頻繁に繰り返していると、ある日突然上陸が拒否されることにもなりかねませんので、くれぐれもご注意ください。




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